今季初シードの西山大広(にしやま・たいこう)が、2日通算22点で、首位と1点差の2位タイに浮上した。
課題のパットが特に後半、火を噴いた。
折り返しの1番から3連続バーディで、一気に6点積んだあと、8番では3メートルのイーグルチャンスを逃さず、終盤ホールの5点加算は非常に大きい。
ポイント制の試合は初出場だが「僕はバーディもボギーもいっぱい出すので向いていると思います」と、にやりとした。
賞金シードがかかった昨年の最終戦「カシオワールドオープン」を、圏外の77位で迎えて、大会13位で、ギリギリ66位の初シードに飛び込むどんでん返しを演じた。
2019年のプロ転向後の最高成績を記録しながら、どうにも腑に落ちないのが昨季の平均パットの数字。
18ホールあたり1.8200パットはぴったりキりよく全体100位。
「シード選手で一番悪かったんじゃないか。3桁はちょっと恥ずかしい…」と、顔も赤くなる。
その前年に、感触が良いからと使い始めたはずの長尺パターは確かに距離感がいまひとつだった。
今年はスタート前の練習で、まず長い距離のタッチを合わせていくところから始めて徐々に距離を縮めていくルーティンを続けるなど返上に懸命で、今年の目標も「なんとか2桁に」と、平均パットの向上を掲げるほど。
「ここ1、2試合はいい感じ」と課題分野を今週のポイント加算にも生かすなど、確かな努力の成果が見える。
その風貌から、普段の食生活を想像されたのか、ネット中継「ABEMA」の中継ブースに座った途端に「ごはんを作ってあげたいです」とのファンからの書き込みが見られた。
今週は、併設ホテルのラグジュアリーなラウンジが選手のために開放され、極上のパニーニなど軽食がふるまわれる。
「うそ、知らなかった!」と悔しそう。
「明日からいただきます!」。
いっぱい食べて、週末も頑張る。