中西直人が語る「ステーブル方式」と「For The Players By The Players」
2022年、群馬県「THE CLUB golf village(旧:THE RAYSUM)」で初開催されたJGTO主催トーナメント「For The Players By The Players」について中西直人はどう捉えているのか。
同大会では、2日目に3位タイに浮上するものの、3日に崩れた中西だが「いや、めっちゃくちゃ楽しかったです。こんな大会初めてでしたし。本当に感動しました。(ステーブル方式は)男子プロゴルフを魅せる方式だと実感しました。とは言えやはりダブルボギー、トリプルボギー打ってしまうとマイナス3ポイントになってしまうので、そのあたりもマネジメントしながらも、バーディをたくさん取りに行く攻めのゴルフができます。男子ゴルフの魅力を伝えるのは、バーディを量産するような攻めが必要と思います。その意味でも挑戦心に火が点きましたし、自分が練習していることが、すべて出せる試合だと思ったので、シンプルに面白かったです」と振り返った。
「THE CLUB golf village」のコース改修事情などもあり2023年は開催カレンダーに掲載されていないものの、24年の開催はすでに決定。次大会について中西は「意気込みは正直、去年トーナメントが終わってからも全然変わってないです。優勝するため、自分がこの会場で優位に立つために何をしたらいいのか、考えないといけない。その基本に立ち返り、自分でやらなければならないことをやるだけです。そしてやはり『By The Players For The Players』という名称の通り選手自身が、ファンのみなさんに知ってもらうための活動に積極的に取り組んでいかなければいけないと考えます。応援してくれるファンのみなさん、サポートして頂くスポンサー様のためにも、選手全員とゴルフ場のみなさんと一緒に、どう面白くできるのか、そしてどうしたら大会に足を運んでもらえるのか…まずはこれが来年までの課題だと思っています。選手会全員で話し合いながら、みんなで計画して行きたい」と意気込みを語った。
また本大会そのものを大きく育てて行く点については「大会を大きく…とひと口に言っても、それは賞金額だけではないと思います。そもそも賞金額の大きさが大会の成功だとは考えていません。大会終了後に選手会も含め、関係者が満足できるのか…これが一番の成功。そのためには関係者全員が『どう終わったら満足できるのか』を考えるのが、一番大切なんだと思っています」と、その思いを口にした。
「THE CLUB golf village」は自然の里山の中にゴルフ・コースを築き上げる…そんな志の下、構想も大きくアメリカ、マスターズのようなゴルフ場を日本にという思いでスタートしている。インタビュー当日も実際にラウンドした中西は、このコースについては「自然環境を含めて素晴らしいと感じました。起伏にも溢れたロング・コース。そして、ただただ長くて難しいだけじゃなく、やはり良いショットを打たなければ、すぐにペナルティを喰らう。選手を育ててくれるような、そんな戦略性の高いコースですね。しっかり練習しないと最高のパフォーマンスを引き出せない。そういう意味では最高のコース。特にどのホールが…と聞かれると、もう全ホールです。1番から18番まですべて説明しないといけないほどの素晴らしいコースですね。中でも4番ホールは、距離的には短いんですが池にも絡んで来る。セカンド・ショットをピタッと決めないと苦しくなり難所です。15番も距離を合わせにくいですし、16番、17番、18番…うーん、すべてでドラマが生まれそうな綺麗なコースに仕上がっているので、みなさんに観に来て頂いて、ぜひプレーしてもらいたいです。プロにとってもチャレンジ精神が必要とされると思います。そして、このコースで良いショットを打てない限りは、世界に羽ばたいて行けないと思います。本当にいろんな気づきを与えてくれるコース設計です」と難易度を明らかにするとともに絶賛した。